平成１６年６月２６日の現空研フルコンタクト空手と日本空手協会麗澤大学空手道部の合同稽古におけるフルコンタクト組手は、友好的なムードの中、互いの技術の粋を尽くす好試合が展開された。
麗澤大学を今年卒業した島君は聞くところによると格闘技マニアだそうである。
協会空手は当然のこと、他流派や他武道の造詣も深く、人一倍研究熱心な熱血漢である。
一方現空研側の池松は職業はSEであるが、御父上も空手有段者、自身はボクシング経験者で出身が私と同じ九州の福岡である。
スピードがある上に、肘、膝の使い方が大変上手で接近して良し、離れて良しの万能タイプである。
この二人の対戦は大変面白く、それぞれの特長も良く出た試合になった。
島君は、最初一定の距離を保ちながら隙を見て飛び込み一撃必殺の中段突きを狙う戦法
を狙ったようだが、果敢に接近戦への挑戦も見せた。
池松が当初今までの癖で肘、膝を頻発するので、今回は双方肘、膝を禁止して組手を行うように指示した。
お互い体格も近く、スピードもあるので好試合になった。
池松は得意の突きで牽制しながら自分の間合いを作ろうとしたが、島君も中盤蹴を中段に集めて、それが効果的な攻撃になった。
島君は後半スタミナが切れかけたが、慣れないフルコンでこれだけの組手を展開したのであるからその潜在能力の高さは計り知れない。
池松 牽制の右上段突き
島君 カウンター気味の右中段回し蹴りが炸裂。
池松 下がったガードを狙い飛び込ませないように蹴りで牽制
島君 接近戦での強烈な前蹴り
全く異なったルールで稽古を積み重ねた二人がこうしたフルコンルールでも自分の持ち味を生かして戦うことができるということは今後の空手技術の交流の意義を再認識させられた点でも大いなる収穫であった。