稽古とは技術を獲得するための訓練のことです。
稽古そのものは、一定の目的を達成するためのプラクティス(訓練)を行うわけですから、プラグマティック(現実的、実証的)なものです。
短時間で最も効果の高いプラクティスを行うには、科学的合理的な方法論が必要になります。
底の浅い精神論を持ち込むべきではありません。
たとえば極寒に滝に打たれるというような修行は、ある種の目的を持ったイベントとして行ったり、あるいはハイレベルの選手が自発的に精神修養として行うのなら何らかの意味があるでしょうが、初心者の空手の技の習得といった観点からは何の意味もありません。
炎熱の運動場に何時間も正座させて竹刀で殴るなどという行為も同じです。
稽古とは実証されたデータをもとに科学的に組み立てられたプログラムを実践する行為です。
したがって年一度の寒稽古などは本来の意味の稽古ではないのです。
しかし、このようなイベントとしての行事は別の意味で大変重要なものもあります。
たとえば会社の忘年会などのように、組織としての一体感やアイデンテティーを確認するために欠かすわけにはいかない行事はいくつかあるものです。
まとめ
稽古は実証的な基盤でおこなわれるべきである。