2015/05/16
さて今日は格安simについてお話します。
1コインsimとかで話題になっていますよね。
1コインって月500円です。
ネット使い放題のsimが月500円で手に入れることができ、2年なんて糞長い縛りもありません。
多少しばりがあっても月500円だったら関係ないでしょう。
だって2年館使っても合計で12,000円です。
これを買ってきて自分の携帯やスマホのsimと入れ替えればこれから月500円でネットのし放題になるのです。
だってドコモやソフトバンクならどんなに安くても月3,000以上はかかってしまいます。
ましてパケホーダイ(ドコモ)なんかでネット使い放題にするとなんやかんやで月6000円から1万円は軽く取られるでしょう。
あまりに価格に差がありすぎてなんか裏がありそうですね。
裏、そうですね。ある事はあるんです。
でも、オレオレサギ(えっと今はお母さん助けてサギになったんだっけ)みたいな無茶苦茶な裏はありません。
ちょっとチェックすれば月500円でパケホーダイと同じ環境が得られるのです。
さて、ここで少しお勉強です。
そもそもsimって何でしょう。
携帯電話やスマホの脇や裏蓋を外すと差し込んである爪の大きさ位のicカードです。
Subscriber Identity Module(加入者識別モジュール)の頭文字をとったものです。
電話の契約者情報が書き込んである識別表のようなものです。
「この電話の持ち主は〇〇さんで番号は×××、電話会社は△△△です」といった名札のようなものです。
有線の電話なら回線は建物に固定されていますからこんな名札は必要ありません。
だから町の電気屋で気に入ったデザインや機能の電話機やFAXを買ってきて回線をプチッとつなげば直ぐ使えるようになります。
しかし無線の携帯やスマホは居場所が固定されないので、たくさんの電話器の中でこれが〇〇さんのです、といった電気的な印が必要になります。
そうでなければ同じ周波数の人は全員混線してしまう事になります。
このsimに電話番号や持ち主のデータが記録されていることで特定の電話器同士で会話ができたり電話会社は通信している個人を特定できて料金の請求なんかができるわけです。
我々がドコモなどの販売店に行って携帯やスマホを買うという行為は電話器というハードとこのsimを買うのです。
買えば、店員さんがsimに必要なデータを打ち込んで電話器に差し込み渡してくれます。
厳密に言えばsimは買うのではなく借りるのです。
解約したら返却しなければなりません。
「無くした」と言えば大抵「では結構です」と言って許してくれますけどね。
実はsimはなるべく返却しない方がいろいろ便利というか、返却してしまって困る事もありますのでできれば返却しない方向でっ、とあまり大きな声では言えないか・・・・・
まあ返却しなかったら後から何かのペナルティーがあるとか請求が来るといった事はありませんから安心して返さない方向で・・・・
simって大体イメージがつかめましたか。
今月(平成27年5月)から実施されることになった「simフリー」についてもちょっと解説しておきます。
電話器がハードとするならsimの内容はソフトです。
ハードとしての電話器は無色です。特定のsimを刺すことによって電話番号の付いた電話器になるのです。
ということはsimを抜いて適当な違う電話器に差し替えればそのまま電話器として使えそうです。
そうなんです。仕組みとしてはそうなんですが、今まではいろいろな事情のためわざわざ使えなくしてあったのです。
電話会社の商売の観点から言えばsimの差し替えが自由にできるなら気に入った他社の電話器に差し替えたり、キャンペーンなんかでただでもらった電話器をヤフオクなんかで転売されたりいやなわけです。
だから電話会社はsimロックと言って最初に使った電話器からsimを抜いて他の電話器に刺しても使えなくしていたのです。
simロックが外れると、好きなsimと差し替える事が簡単にできるようになります。
それはどんなメリットがあるのでしょう。
例えば外国に行ったとき現地の安いsimを購入すれば日本を経由する高い料金(ローミングサービス)を払わずにすみます。
格安simも自由に使えます。(べつの事情でドコモの携帯、スマホはsimロックされてても殆ど使えるのですが)
選択の幅が大いに増える、まあ本来のあるべき姿に戻ったという感じです。
でも日本の会社はこういったことを極端に嫌う体質があります。
一旦取り込んだ客を離したくない、まあ「養分様」が勝手に他社に移ってもらっては困る訳です。
パソコン市場でも見られますよね。同じWindowsなのにメーカー独自のプログラムやアプリを山ほど詰め込んでこんなに便利なソフトがたくさん着いてきます、みたいな。
日本の会社はマーケテイング、営業、開発も皆口をそろえて「他社との差別化」という呪文を唱えます。
テレビ通販じゃないんです。
あれも付けます、これも付けます、えーいもう一つおまけだ。
パソコンでもスマホでも使いもしないクソソフトのアイコンが山のようにゴッチャリと並んでいます。
こうした独自のソフトで便利さをアピールしユーザーを囲い込んで他社へ浮気されないように必死なのです。
今回はこういった風潮にシビレをきらした総務省がとうとう行動を起こしたという所です。
でも、内容が「トホホ」なんですね。これが。
まあ日本のお役所は目配りが効いていますので、全方向に気を配って、どこからも異論がでないような玉虫色にしちゃうわけです。
電話会社、メーカーには最初の6か月は縛りを付けても良いという事になりました。
例えばドコモで考えると、今日、ドコモでiPhoneを買ったとします。
来月からアメリカ出張するのでsimロックを解除したい。
ドコモショップに立ち寄ってやろうとするとこれ受け付けてくれません。
まだ6か月経っていないから。
今までなら3000円払えばやってもらえたのです。
今回は無条件、無料でsimフリーにできるようになったのですが6か月待たなければならない。
まあ、無料だけど半年は待ってね、というわけです。
半年間は転売も難しいですね。
総務省は電話会社、ユーザーどっちの味方なんでしょうね。
まあ通常は2年しばりで契約したスマホを半年以内で格安simに替えてもメリットないですから殆どの人は関係無いっちゃ無いんですけどね。
普通の人が格安simでメリットが出せるのは2年の縛りから解放された時です。
2年のしばりから解放された時、日本の現状では選択肢は3つあります。
1つめは殆どの人が行うそのままの継続。
2つめは他社への乗り換え(mnpと言います)
3つめは格安simにする。
そのまま継続は一番簡単です。
何もしなければ自動的に継続されますから。
最近は長期使用者に対する割引とかで雀の涙ほどどの値引きをしてくれたりします。
でも一番損するパターンです。
2つめは携帯乞食の皆さんがこぞって行う定番の節約術です。
電話ショップのどこへ行っても価格表が提示してあります。
同じ電話器でも一番安い価格がついているのが乗換(MNP)です。
どうかすると本体0円とそれにプラスしてキャッシュバック何万円とういうものまであります。
月々の支払は同じ条件なら各社大して違わないのでキャッシュバックが付いてたらその分儲けとなります。(もろもろ手数料とかはかかりますが、キャッシュバックとの比較で検討します)
3つめが今回の主人公格安simへの変更です。
格安simは原則としてはsimロックは解除されていなければならないのですが、ドコモに限っては殆どの格安simはロック解除されていなくても使えます。
これは格安simの提供会社がほとんどドコモの回線を利用しているからです。
ですから今使っている携帯やスマホがドコモならsimロックは意識しなくて済みます。
まあドコモを利用している人が現状では一番選択肢が多く低コストでいろんな事ができることになります。
しかしMNPにしろ格安simにしろ何か裏と言うかデメリットはないの?
最もなご意見です。
そりゃ何かあります。そうでなけゃあっという間に皆格安simにしてしまいますよね。
次回はその裏の話をします。
では次回またお会いしましょう。