現空研ってどんな人の集まりなの。
この質問にお答えします。
一般に空手を始めるとしたら、一番多いケースは、学校の空手部や職場のクラブです。
このような場合、年齢や職業が似た人が集まります。
指導する側も、それ相応なカリキュラムを立てやすくなりますし、
される側も回りとくらべながらやれますから何かと便利ですし、安心感もあります。
一体感もうまれやすくなります。
現空研は、そうではありません。
年齢もバラバラですし、職業を見ても、一般のサラリーマンはもちろんのこと、
警察官、土建屋、学生、プロスキーヤー、銀行員、エンジニア、消防士
というように様々です。
学歴、その他の経歴もいろいろあってすごいです。
例えば、現在師範をつとめてもらっている○○さん(イニシャルを入れると分かっちゃうので)がまだ茶帯のころ、
すごく体が大きくて、顔の恐いT君が入門してきました。
(この○○さんは、最初入門してきたとき、まじめではありましたが、やせっぽちで、
おとなしく、およそ空手なんかとは縁のなさそうな感じだったのです。.)
○○さんと顔をあわせるなり「あっ」。
お互いに顔みしりのようです。
でもなんとなく、二人ともきまりわるそうなので、T君が帰ったあと○○さんに、
「知っている人?」
ときいてみると、
「彼は同じ中学の一年後輩で、番長だったんです。」
ということでした。
「それで?」と聞くと、
「何回か、おどされてお金をとられたこともありました。」
「えー」
けれど彼は、見かけはヤクザみたいですが今はまじめな自営のダンプ運転手で、
今度クレーンの免許も取るんだといって猛勉強をしているということです。
彼のお兄さんは「牛」というあだなで熊と戦った有名な(?)人です。(武勇伝動物編・実録熊と対決参照)
ケンカには絶対的な自信をもっていたT君も、空手では○○さんには手も足もでません。
わだかまりもとれ(最初からなかったようでもありますが)
おもしろい仲間が増えました。
どういうわけか現空研には、入門者に二つの正反対の傾向があります。
一つは、運動や体力といった分野にあまり自信がない人が、体力向上や護身の目的で入門するケースと、
もともと格闘やあばれることが好きで好きでたまらなくて、はいってくるケースです。
元暴走族のボスだった人や高校生の頃このあたり一帯の不良高校生をしきっていた人もいます。
この暴走族のボスだった人は、某県の暴走族全てにケンカを売って全勝だったそうです。
学生のときは、フルコンタクトで有名な某流派の空手道場に通っていたそうです。
体格、特に腕っ節の太さと顔の怖さを見ると限りなく事実に近い感じがします。
この方も現在はまじめな自営業で建築物の解体の会社を経営されております。
すごく無口なのですが一種独特の落ち着きと威圧感があり、組手も控えめなのですが、恐ろしく重いパンチです。
ルールなしだったらとんでもなく強いだろうなあという感じです。
でもこの人はインターネットを駆使しメールアドレスを持っているのです。
一方暴走族を取り締まる側だった、警察官もいます。千葉県警や警視庁の機動隊員です。
警察関係の方は要人警護の仕事も多く、名前や所属その他を明かすことは問題が多いので公表はできませんが、
彼らも学生時代はかなりの暴れんぼうでした。
かと思えば東大出の銀行員もいます。
といっても彼は青白き秀才ではなく、縦横ともに体のりっぱな大男なのですが。
現空研の会員の通称クラさんが彼のホームページで私(園田)のことをいろいろばらしているのですが、
ウワサと事実は多少ことなることもありますので、少し言訳します。
師範たちのちくり話として
「会長は当てなきゃ空手じゃない。強ければそれでいいという人なんだ」
というくだりがありますが、これはウソです。
「当ててみなければ強さはわからない、強くなるために稽古するんだ」というのが私の主張です。
ぜんぜん違うでしょニュアンスが。
ホームページを良く読んでいただければわかるとおもいますが、
私自身は自分でいうのも何ですが、どちらかというと神経の細やかなやさしいタイプです。
(顔もやさしいでしょう。)
ただ、もうずいぶん前の話ですが、ある時期、猛烈な組手中心主義で道場を運営していたこともありました。
空手がブームだったこともあり、毎日のように入門者があり、毎日のように辞めていたことは事実です。
現在の師範達はその当時の生き残り(?)の戦友でもありますので、その頃の猛訓練がなつかしくて、
話を大袈裟に言っているのです。
毎日誰かが血を吐いていたわけでも、倒れていたわけでもありません。
当のクラさんですが、彼のホームページで自分のことを「手タレのように綺麗なお手手」とか「心臓が弱い」とか言っていますが、
彼は口を切っても手の皮がずるりとむけても熊のように猛然と立ち向かう偉丈夫なのです。
身長は180センチを軽く超えていますし、体重も90キロはあるでしょう。
頭は丸坊主で口髭あご髭をはやしています。
こういう人は外見だけでりっぱな 護身術の体現者なのです。
見ただけで普通の人ならびびってしまいます。
(いつか写真を載せてバラしてやろうっと)
この人にはほとんど恐怖感というものが無いように見えます。
最初から組手を「おもしろい、おもしろい」と言って嬉々としてやる人を初めて見ました。
明るくてユーモアもあるのですが、何か末恐ろしい感じもします。
でも本人は自分ではおとなしい中年サラリーマンというスタンスをとりつづけています。
鏡を見たことあるのかな。
道場ではなるべく鏡を見るようにいつも言っているのだけど。
彼のホームページで時々登場するM氏ですが、礼儀正しい好青年です。
彼は、いわゆる又割りという開脚をあっという間に達成しそうな体の柔軟性と抜群の反射神経の持ち主です。
総じて現空研の人は酒好きです。
そして酒豪が多い。
私は密かに酒飲みのランクをつけています。
横綱は、当会顧問の石原先生。
石原先生は、現空研の柔道(関節技)の師範でもあり、顧問税理士でもあります。
この方は体も大きいけど酒が桁外れに強い。
まず、東の正横綱です。
次に強いのが、N師範とi師範です。
N師範とは若いころ合宿で勝負し、明け方まで飲みつづけたことがあります。
私も多少は飲める方ですが、この時はかなりこたえた。
勝敗の結果は今は言いません。
i師範は、底無しです。
エピソードには事欠きませんが、インターネットで公表するにはちょっと気が引けるので、今回は未公開にしときます。
警察官のE君(3段)もどんぶりに入れたウイスキーを一気に飲んでしまうくらいの酒豪です。
逆に、一滴も酒を飲めない人もいます。
K師範は、生理的に酒をまったく受け付けません。
しかし、宴会では、酒飲みそっちのけで盛り上がることのできる特殊技能を持っています。
こんなわけで、酒飲める人も飲めない人も、職業も年齢もバラバラ。
ただ空手が好きという共通項だけで集まっている集団です。
しかし、これが何とも言えない味がある。
一言で言えば、あったかくてほのぼのする。
あんだけふだん殴り合っているのに、なんか不思議な気もします。
強いて、へ理屈を付けると、
ここでは、口先の理論が通用しない世界だということです。
だから、みんな裸になれる。というより最初から裸なのです。
現空研の名物男のオーエさんが中国から帰ってきました。
通訳だった中国人の若い奥さんを連れてです。
「牛」が独身のころ、世界で一番汚い部屋に住んでいました。
その「牛」が一度オーエさんのアパートに遊びに行って、
あまりの汚さに、絶句したという有名な伝説があります。
畳の部屋なのに掘り起こさないと下が畳か床か分からないとN師範も言っていました。
でも今はすごくきれいだという話です。
でも、汚い部屋の話になると、かならず、もっと汚いやつを知っているとかいうのが現われて、
汚い競争になるのはなぜでしょう。
男は自慢にならないことでもすぐ競争したがります。
病気の回数とか、骨折の回数、どれほど悲惨な事故に遭遇したかとか、すごいデカイ蜂にさされた話とか。
「おれなんかもっとでかいやつに三日続けて刺された」とか。
死んじゃうって、それじゃ。
うちは、消防士やレンジャー、警察官などがいますから、
恐い話自慢になると、リアリティーがあってすごいです。
最近はホームページを見て入会する人が増えてきました。
ホームページを見てくる人はコンピュータに興味がある人が多いです。
そのうえ空手にも興味があるという人です。
ますます、多彩でおもしろくなりそうです。
個別にはおもしろいエピソードを持った人達は山ほどいますので、
さしさわりのない範囲でまた紹介しますから楽しみにしていて下さい。
今日はとりとめのない話で不完全ながら時間切れでここまでとします。