第5回現空研空手道大会感想 プロローグ

2012/05/06


平成24年5月5日第5回現空研空手道大会が開催された。

この大会は現空研史に残る大会となるであろう。

 

第一に特筆すべきは、総勢17名で行われた無差別級の決勝戦が軽量級の二人で行われた事である。

前回、今回と軽(中)量級を連覇した園田(剛)二段と一昨年軽量級優勝、昨年は準優勝の日辻初段で決勝戦が戦われた。

ちなみに日辻初段は今年二段昇段の推薦を受けており、今年の秋に15人組手を予定している。

 

準決勝では園田(剛)二段は一昨年無差別級優勝者の内田初段を破り、日辻初段は昨年の無差別級優勝者二戸(兄)三段を破っての決勝戦であるからその力は本物である。

 

今回日辻初段は軽量級、園田(剛)二段は中量級のエントリーであり、毎年重量級が上位を占めるフルコンタクトルールでの優勝は過去に例がない。

 

それが今回は決勝戦が軽中量級の二人の対戦となったのだから決勝戦は燃え上がった。

この二人は共に技が切れるがタイプは全く異なる。

 

日辻初段は、一見外観や組手スタイルからは凄みは感じさせない。

普段の稽古でも圧倒的な強さを見せるタイプではない。

 

しかし、コツコツと自分の空手に磨きをかけ、柔軟な体とそれを利した柔らかな動きで敵の弱点を突いていく。

それから、どんな相手でも決して臆すところなく果敢に攻撃をかける精神力の強さを持っている。

 

一方園田(剛)二段は、現在東京海洋大学に通う大学生である。

物心ついたころから道場に通っている。ということは合宿だけでも20回以上参加していることになる。

 

空手は生活の一部となっていて、その動きは全く無駄がない。

特にカウンターの蹴りは左右どちらでも、どんな体制からでも繰り出せるし、左右のノーモーションの上段突きは、うかつには飛び込めない。

 

昔は体力勝負で来られるともろいところもあったが、最近は筋力も付いてきておりパワーで押すという作戦はリスクの高いものになっている。

 

この二人は道場でも良く対戦しており、互いの手の内は知り尽くしている。

その二人が対戦することになるのだが、その前にこの二人の準決勝での戦いを紹介しておきたい。

 

続く

 

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